infection院内感染対策

a.オートクレーブ

オートクレーブ

サクラ全自動卓上型高圧蒸気滅菌器
サクラ全自動卓上型高圧蒸気滅菌器 SPA-220
缶体寸法 210(入口)×355(奥行)
132℃(2kg/・)、121℃(1.1kg/・)切換式

乾燥方式:加熱乾燥式 サクラ全自動小型高圧蒸気滅菌装置
サクラ全自動小型高圧蒸気滅菌装置 SPA-321
缶体寸法 303(直径)×450(奥行)mm
132℃(2kg/・)、121℃(1.1kg/・)切換式
乾燥方式:真空加熱乾燥式

写真1枚目のオートクレーブは一般的に歯科医院で使用されている大きさです。写真2枚目のオートクレーブは缶体寸法が写真1枚目のオートクレーブの約3倍の大きさがあります。
滅菌パターンは両オートクレーブとも滅菌温度:121℃、滅菌時間:25分で行っています。
現在、写真2枚目のオートクレーブが1日2回、写真1枚目のオートクレーブが1日3~4回稼働しないと滅菌業務が完了しない状況です。

オートクレーブ滅菌の対象物は以下の通りです。
基本セット、歯内療法器具類、バー基本セット、各種ダイヤモンドバー、スケーラー、キュレット、プローブ、寒天印象用シリンジ、各種トレー、シャーレ、注射筒、各種金属製手用器具、排唾管、印象用トレー、ガラスシリンジ、コンタクトゲージ、Crリムーバー、各種外科用器具類、エアータービンハンドピース、電気エンジンハンドピース、ジンパックコード、ガーゼ、綿花、綿球、タオル

オートクレーブ滅菌の流れ

  • ①使用済みの器具類はまず流水下で水洗する。

  • ②超音波洗浄器のなかに洗浄剤(エス・クリン30を使用)を入れ、30分間超音波洗浄する。

  • ③市販の食器洗い器で30分間洗浄をする。

  • ④タオル等で水分を拭きとり器具類を乾燥させ、種類別に整理する。

  • ⑤器具類に合わせた巾の滅菌パック(現在9種類の巾の滅菌パックを使用)とシーラーを使用してパッキングする。

  • ⑥その後オートクレーブ滅菌をする。現在121℃で25分の滅菌パターンを実施している。

オートクレーブのメインテナンス

オートクレーブの貯水タンクの水は必ず蒸留水か軟水装置で処理した水を使用し、塩素分を含んだ水は使用禁忌になっています。

繰り返し使用された水は被滅菌物に付着したゴミ等で汚れてくるために、1週間に1度は交換しなければなりません。
この精製水代がばかにならないのです。調べてみると精製水代だけで月に1万円ほどかかっていることが分かりました。

オートクレーブ用脱塩水供給装置

水道水が蒸発した後に残るミネラル成分の堆積とその硬化は、滅菌器の性能を低下させるばかりでなく、滅菌する器具類の表面や刃先などを傷める原因となります。
この器械に水道水を通すだけでイオン交換システムの働きにより、カルシウムやマグネシウムなどのミネラル成分が除去され、いつでもオートクレーブ用の脱塩水が得られます。

メーカー記:http://www.tokyodental.co.jp

再大流水量が50リットル/時間ですから1回の水補給に必要な18リットルは30分かかることになります。

オートクレーブ貯水タンクの水交換

一般的に歯科医院で使用されている卓上型のオートクレーブ(SPA-220と同型)は貯水タンクが4リットル程度なので水交換はそう大変ではありません。
しかし小型のオートクレーブ(SPA-321)の方は15リットル近くの水を交換しなければならず、合わせて真空ポンプ用の水の交換(15リットル)もあるので結構大変な作業になります。
そこでお風呂用の水ポンプ(A)の吸い込み口を貯水タンクの中に入れ、ホースCを流しにセットする方法を考えてみました。簡単にそれも短時間に作業できるようになり喜ばれています。
ホースBは水撒き用のノズルを付けて水道の蛇口からワンタッチで接続できるようにしてあります。タンクの中の洗浄に威力を発揮しています。